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ダイヤモンドを資産防衛目的で購入する際は
カラットだけでなく、カットグレードや形にも注目!

目次

2022年春以降、我が国では物価上昇が止まらない状況が続いています。こうしたインフレ下では、現金や預貯金などの金融資産を保有していても目減りのリスクが生じるため、インフレの影響を受けにくく価値が比較的安定している「現物資産」を投資戦略に組み込もうという動きが投資家の間で盛んになってきています。

投資対象となる現物資産としては、不動産や金が一般的ですが、国際的な評価基準が定められていて換金性の高い「ダイヤモンド」も、投資の選択肢としては有効だと思われます。しかし資産防衛のためにダイヤモンドを購入する際には、若干注意が必要です。じつはダイヤモンドは形の違いによって買い取り価格が大きく違ってくるのです。

ダイヤモンドの価値を決めているのは、4つのC

「ダイヤモンドの価値は、大きさ(カラット数)で決まる」と思っている人が少なくないようですが、現在の宝石市場においては、1950年代にG.I.A(米国宝石学会)によって定められた「4C」という国際評価基準をベースにダイヤモンドの価値が決められています。4Cとは、カラット、カラー、クラリティー、カット(形ではなく、カットのグレード)の4つの要素を指しますが、なかでもダイヤモンドに煌びやかな輝きを与え、ジュエリーとしての価値を高める重要な要素となっているのが「カットグレード」なのです。

ダイヤモンドは原石の状態では、不純物が含まれていたり、白く濁っているように見えたりと、お世辞にも綺麗とはいえません。才能を持ちながらもまだ開花していない人のことを「ダイヤモンドの原石」と表現することがありますが、この言葉どおり、ダイヤモンドは原石のままではそれほど輝いておらず、人の手で磨かれてはじめて、キラキラとまばゆいばかりの光を放つのです。

ダイヤモンド市場には「ラパポート」と呼ばれる国際評価基準が存在し、先ほどの4つのCに対し、それぞれ評価指標が細かく定められています。カット(形ではなく、カットのグレード)の評価項目は、「カットの総合評価(プロポーション)」「表面研磨(ポリッシュ)」「カットの対称性(シンメトリー)」の3つであり、それぞれを5段階で評価されます。5段階の評価は、一番低い「POOR」、「FAIR」、「GOOD」、「VERY GOOD」、そして最高級の評価となる「EXCELLENT」の順に分かれます。評価項目の3つにおいて、全て「EXCELLENT」の評価となったダイヤモンドは、「TRIPLE EXCELLENT」と呼ばれます。

熟練工の技術と最先端テクノロジーの融合

かつてはダイヤモンドの加工は、職人の手作業で行われていましたが、技術革新が進んだ現在では、最先端のテクノロジーが駆使されています。ダイヤモンドの原石が商品となるまでの最新の加工工程を簡単に紹介しておきましょう。

まずは職人が目視で原石を選別し、スキャン機を使って原石の形を3D画像としてコンピューターに取り込みます。そしてコンピューターが最も効率のよい形を導き出し、自動的に原石の上に目印となる線が引かれていきます。

次に切断と研磨の作業に入りますが、切断にはコンピューター制御されたダイヤモンドレーザーが使われます。とはいっても非常に緻密な作業になるため、すべて機械まかせではなく、熟練の職人が随時ルーペで確認し、微調整を行いながら作業が進められます。ダイヤの表面を研磨していく最終行程も同様で、職人が削り具合をチェックしながら、ひとつずつ丁寧に仕上げていきます。

つまり私たちが普段目にしているダイヤモンドの美しい輝きは、工業技術の進歩と、熟練工の匠の技のふたつが融合して、はじめて生まれるものといっていいでしょう。

ダイヤに「輝き」という新たな価値を与えた形、ブリリアントカット

前述のような行程を経て仕上げられたダイヤモンドには、ラウンドブリリアントカット(丸型)、ペアシェイプ(涙型)、マーキス(菱形)、オーバル(楕円型)、プリンセスカット(四角型)、ハートシェイプ(ハート型)など、さまざまな形が存在します。それぞれ違った魅力があるため、人によって好みがわかれるところですが、現在、ダイヤモンドの形の主流となっているのは、エンゲージリングなどでおなじみの「ラウンドブリリアントカット」です。

ラウンドブリリアントカットは、17世紀末にイタリアのヴェネツィアで原型がつくられ、1919年にベルギーの数学者、マルセル・トルコフスキーによって完成された研磨技法で、ダイヤモンドの光学的特性を数学的に分析し、最も効率的に光を反射するように58面体あるいは57面体からなる形となっているのが特徴です。ダイヤモンドに“輝き”という新たな価値を与えたという意味で、ラウンドブリリアントカットの発明は、ダイヤモンドの歴史において画期的な出来ごとだったともいわれています。

資産防衛が目的なら換金性の高いものを選びたい

ジュエリーファンのなかには希少性を重視し、ほかの人が身に着けていない個性的な形のダイヤを購入したいーーと考える方も多くいらっしゃいますが、資産防衛が目的の場合は、ラウンドブリリアントカットの購入をおすすめします。なぜならラウンドブリリアントカットは、すべての形のダイヤのなかで最も評価が高く、高値で取引されているからです。

ちなみに同じカラット、カラー、クラリティーのダイヤで比較した場合、ラウンドブリリアントカットの総合評価が100とすると、そのほかのカットのものは70くらいになってしまうようです。

もちろん、ラウンドブリリアントカット以外のダイヤモンドには価値がないわけではありません。保有する喜びを感じることができるという点では、どんなダイヤにも価値があるといっていいはずです。しかし、ダイヤモンドを資産防衛のための投資対象と考え、「いずれは換金したい」と思っている場合は、換金性を念頭において選ぶべきです。ダイヤのなかで換金性が最も高く、投資に向いているのはラウンドブリリアントカットであることを、この機会にぜひ知っておくとよいでしょう。

記事監修:Shinwa Auction株式会社

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