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自社ビルを購入するリスクはある?デメリットを避けるポイントも解説

目次

自社ビルを購入すると、賃貸オフィスのように月々の賃料を支払う必要がなくなる、またローンの完済後は建物が自社の資産になるなど多くのメリットがあります。しかし一方で、賃貸とは異なるリスクも存在するので注意が必要です。

この記事では、自社ビルを購入するリスクを具体的に解説します。自社ビルを購入する際の3つのポイントも把握しておきましょう。

自社ビルを保有しているときに生じるリスク7つ

自社ビルを保有しているときに生じるリスクには、維持管理コストや自然災害による建物の損壊、流動性・資産性の問題などがあります。
また、そのほかにも次のようなものがあります。

  1. 定期的なメンテナンスに想定以上のコストがかかる可能性がある
  2. 突発的な修繕などでコストが発生する可能性がある
  3. 大規模修繕用の資金が足りなくなる可能性がある
  4. 賃料を経費にできなくなるため税金が高くなる可能性がある
  5. 空いたフロアにテナントが入らない可能性がある
  6. 自然災害などで損壊する可能性がある
  7. 売却する際になかなか買い手が決まらない可能性がある

それではひとつずつ解説していきます。

定期的なメンテナンスに想定以上のコストがかかる可能性がある

賃貸の場合、建物のメンテナンスは管理会社やオーナーの管轄です。しかし、自社保有の場合は次のようなメンテナンスコストをすべて自社でまかなう必要があります。

清掃メンテナンス

従業員が働くオフィスは、常に清潔な状態に保たなければなりません。自社で清掃を行う場合は人件費が、清掃会社に委託した場合はその分のコストがかかります。エントランスや植栽なども訪問客の目に触れるため、こまめな手入れが欠かせません。

衛生環境メンテナンス

衛生環境とは、ビル内の空気や給水、排水といった環境のことです。ビルの所有者は、建築物環境衛生管理基準に則って建物の維持管理を行う必要があります。

具体的には、エア・フィルターなど空気を浄化するための設備や、電気・ガス・水道といった設備を一定の基準以上に保たなければなりません。

さらに、利用者の健康を脅かす可能性がある害虫・害獣の駆除、発生防止なども衛生環境管理に含まれます。

設備メンテナンス

設備のメンテナンスを定期的に実施し、震災などの自然災害や犯罪のリスクに備える必要があります。

建物の耐震性を確保し、内壁・外壁はヒビ割れなどの問題がないかを確認しましょう。電気・ガス・空調・水道などの設備は、不具合があると従業員の健康に影響する恐れがあります。チェックリストを作って、日頃から状態を確認することが大切です。

防災設備、避難設備の点検といった防災管理業務は、一定以上の規模の建物に対して実施が義務付けられています。建物の所有者は、防災管理業務の実施状況を年に一度、防災管理点検資格者に点検させ、その結果を消防機関に報告しなければなりません。

保安・警備メンテナンス

ビルの警備や災害時の対応など、保安や警備のメンテナンスも自社で対応する必要があります。監視カメラの設置やセキュリティ設備の点検なども欠かせません。自社で警備業務を行う場合は守衛を雇用することになりますが、規模の大きいビルの場合は警備会社への依頼を検討する必要があるでしょう。

突発的な修繕などでコストが発生する可能性がある

定期的に建物のメンテナンスを実施していても、内壁・外壁のヒビ割れやタイル剥がれ、防水処理など、突発的な修繕が必要になるケースも考えられます。

また、電気・ガス・空調・水道の設備故障や、それにまつわる配管などの手配によって思わぬコストが発生する可能性もあります。監視カメラやセキュリティ設備などが故障した場合も、修理を依頼しなければなりません。

大規模修繕用の資金が足りなくなる可能性がある

ビルなど大型の建物は、おおむね12〜15年程度の周期で大規模修繕を実施するのが一般的です。定期的なメンテナンス費用とは別に修繕費用の積み立てが必要になりますが、費用は2,000~3,000万円程度と高額になります。計画的に積み立てを行わないと、大規模修繕用の資金が足りなくなる可能性がある点も自社ビルを購入するリスクといえるでしょう。

修繕積立金について詳しく説明しているコラムもあります。気になる方は下記のリンクからご覧ください。

自社ビルの修繕積立金はどの程度準備する?費用や工事について解説

賃料を経費にできなくなるため税金が高くなる可能性がある

賃貸オフィスの場合は、賃料を経費として計上できます。しかし自社ビルを購入すると賃料が発生しなくなり、経費計上もできなくなるため、注意が必要です。

経費が減ったことによって営業利益が増加し、税金が上がる可能性もあります。金融機関の融資を活用している場合は、返済時の金利のみ経費計上が可能です。建物の減価償却は可能ですが、鉄骨鉄筋コンクリート造や鉄筋コンクリート造のビルは、数十年かけて少しずつ減価償却しなければなりません。

空いたフロアにテナントが入らない可能性がある

自社ビルを持つと、使用しないスペースが生まれることがあります。空いたスペースを他社に貸し出せば賃料収入につながりますが、テナントが入らず、スペースを持て余してしまう可能性も考えなければなりません。

自社で使用しないスペースを有効活用するためには、テナントが入りやすい物件を選ぶことが重要です。後述する自社ビルを選ぶときの3つのポイントを押さえておくと、スペースを持て余すリスクを軽減できます。

自然災害などで損壊する可能性がある

自然災害によって、建物にヒビ割れなどの損壊が発生する可能性があることも、自社ビルを保有するリスクといえます。購入する前に、耐震性に問題がないか、損壊率(PML値)がどれほどかなどをも事前に調査しておきましょう。PMLとは地震危険度の指標で、予想される最大規模の地震が起こった際の損失額を、再度ビルを建て直す際の価格で割ったものです。PMLが小さいほうが経済的なリスクが少ないことになります。

また、「企業財産保険」といった建物の保険に加入し、災害などによる損壊に備えることも重要です。

売却する際になかなか買い手が決まらない可能性がある

自社ビル購入後に、何らかの理由で売却することになる可能性もあります。その際に、なかなか買い手が決まらず、自社ビルを現金化できないリスクも考えられます。

規模・立地・グレードという条件が揃っている自社ビルは賃料を高く設定でき、テナントも付きやすいので 自社ビルを現金化できないといったリスクの回避につなげることが可能です。

テナントが付きやすい物件であれば、物件の売却時も買い手が見つかりやすくなるものです。割安な物件を自社ビルとして選ぶ場合は近隣の物件を参考に、需要の高さや賃料の相場を確認しておくことが大切です。

自社ビルを選ぶときのポイントは規模・立地・グレード

ここでは、自社ビルを選ぶときの3つのポイントである、規模・立地・グレードについて解説します。条件を満たした建物は高い資産性や流動性が期待でき、自社ビルを購入するリスクを抑えられます。

規模

土地と建物の規模が大きく商業地などの立地がよい物件は、大企業のような優良テナントを誘致しやすくなり、賃料収入が安定します。自社で使わないスペースが発生することを想定し、貸し出しやすい物件を選びましょう。売却する際も土地と建物の規模は、買い手側が物件の価値を判断する基準のひとつになります。

立地

交通の便がよく商業都市の中心地にある建物は、テナントの需要が高く、空きスペースが出た際に借り手が見つかりやすいというメリットがあります。売却することになった場合も、テナントの需要が高いエリアであれば早々に買い手が付くことが期待できます。

グレード

設備や耐震性に優れたグレードが高い建物も、資産性や流動性に優れています。規模と立地にもよりますが、次のような建物の規格が高くなるほど、賃料を高く設定できる傾向にあります。

  • スペック面(エントランス空間、天井高、OAフロア、空調や環境性能など)
  • セキュリティ面(1フロア1テナント、監視カメラ、多層セキュリティなど)
  • 共用空間(喫煙室、屋上庭園、休憩スペース、多目的トイレなど)

すべての要素を網羅している物件は稀ですが、環境がよいテナントはオフィスとして人気があり、賃料坪単価が高くなることが期待できます。賃料坪単価を高く設定しても入居者が途切れることがないオフィスビルは、規模・立地・グレードを満たしたビルといえるでしょう。

しかし、これらの条件を兼ね備えたオフィスビルは非常に高額です。ボルテックスが推奨するグレードの物件も一棟の価格が20億円以上、物件によっては100億円を超えるものもあります。

規模・立地・グレードに優れた自社ビルを持つなら区分所有オフィスがおすすめ

条件が揃ったオフィスビルを一棟で持つには大きなコストが必要ですが、ボルテックスの区分所有オフィスならコストを抑えて自社オフィスを持つことができます。

区分所有オフィスとは、規模・立地・グレードに優れたオフィスビルを、フロアや部屋ごとに区切って提供するものです。オフィスビルを一棟で持つ場合に比べて、購入価格を抑えられます。また、管理組合や修繕積立金などはボルテックスが管理するため、運営の手間もかかりません。

区分所有オフィスを活用した自社オフィス保有に関する詳しい説明は、こちらのリンクからご覧いただけます。

自社のオフィス/事務所・店舗を購入する。自社ビルを購入する

自社ビルを保有する方法のひとつとして、区分所有オフィスもぜひご検討ください。

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