失敗しないオフィス選びのポイントは?優先順位の考え方や目的に合ったオフィスのタイプ
目次
予算の中で目的に合ったオフィスを選ぶために、ポイントを押さえたうえで優先順位を考えてみましょう。
この記事では、失敗しないオフィス選びのポイントや優先順位の考え方、目的に合ったオフィスのタイプを解説します。
オフィス選びの優先順位を考えるポイント
オフィスを選ぶ際は、いくつかのポイントを押さえる必要があります。優先順位は企業によって異なるため、どのポイントを重視するかを考えながら読み進めてください。
1. 立地で選ぶ
まずは、立地でオフィスを選ぶ際のポイントを解説します。
訪問客が多いかどうか
立地の考え方は、オフィスに顧客が来ることが多いか、それとも顧客を訪問するケースが多いかによって異なります。
オフィスに顧客が来ることが多いなら、駅チカのビルなどアクセスのよさを優先します。オフィスがわかりやすい場所にあることや、駐車場の有無も重要です。
顧客を訪問するケースが多いなら、主要駅を外して経費を抑えるのもよいでしょう。
その土地のイメージ
立地を選ぶ際は、企業のイメージと立地の関係性も大切です。
例えば、渋谷や品川、六本木などはIT企業が多いイメージがあります。業界内の競合他社がどのような場所にオフィスを構えているか確認してみてください。見込み客が企業のホームページで所在地をチェックしていることもあるため、プラスのイメージになるような立地を選びましょう。
周辺環境
オフィスの周辺環境は、業務効率などに大きな影響を与えます。
幹線道路沿いにあるオフィスは騒音や振動が激しく、業務の妨げになることもあります。近年は換気のために窓を開けて業務を行うことも多いため、内見の際に必ずオフィスの外の状況を確認することをおすすめします。
また、昼間は賑わっていても夜間は急に人通りが少なくなるような立地の場合は、社員の安全面が心配です。時間帯をずらして現地に足を運び、夜間の周辺環境も確認します。
そのほか、オフィス周辺にある店舗や、悪臭などが気にならないかなど、オフィスから少し離れた場所まで確認しておくと安心です。
2. 予算で選ぶ
ここでは、予算という観点でオフィス選びについて考えてみましょう。
初期費用
賃貸オフィスの場合は、初期費用として、敷金・礼金・仲介手数料・前家賃・火災保険料などが必要です。敷金は賃料6カ月分程度になることが多く、すべての初期費用を合わせた目安は賃料の10倍になるともいわれています。 オフィスを購入する場合は、土地建物の価格+税金を含む諸費用が初期費用になります。諸費用と税金は、新築物件で物件価格の3~7%、中古物件で物件価格の6~13%が目安です。
>事務所を購入した場合に経費計上する方法|減価償却費の計算法を紹介
引っ越しや家具購入にまつわる費用
オフィスを移転する場合は、引っ越しの費用も考慮する必要があります。時期や荷物の量、距離だけでなく、業者によっても金額が大きく異なるため、少なくとも3社程度から見積もりを取得して比較検討しましょう。粗大ごみの処理にも費用がかかります。
移転の場合は、もともと使用していたオフィス家具をそのまま新しいオフィスに持っていくことができますが、新規でオフィスを借りる場合は、必要な家具と購入費用も検討します。オフィス家具の一括注文を請け負っているメーカーに依頼すれば、相場よりも安く購入できることがあります。
3. 規模(人数・面積)で選ぶ
オフィスは、そこで働く人の数から必要な面積を割り出すことが可能です。従業員1人あたりに必要なオフィスの面積などを定めた「事務所衛生基準規則」や出社率から、最適なオフィス面積の目安を把握しておきましょう。詳しくは次の記事をご覧ください。
>オフィスに必要な一人当たりの面積は?|計算方法と考え方を解説
4. 環境で選ぶ
ここでは、環境を重視したオフィス選びについて解説します。
オフィスビルに入居するほかのテナント
オフィスビルの1階には飲食店が入っていることが多いため、オフィスにいる際に臭いが気にならないかどうかを確認しましょう。また、入居しているテナントもチェックしておきます。場合によっては競合他社や、あまり評判のよくない店舗が入居していることもあります。空室が目立つオフィスビルは、何らかの問題があるかもしれません。オーナーや管理会社に理由を聞いてみることをおすすめします。
セキュリティ体制
オフィスビルは、24時間体制の警備システムが導入されているのが理想です。また入退館する際は、IDカードを用いたオートロックシステムが必要なオフィスであれば、さらに安心です。
水回り・空調・照明
築年数が経過しているオフィスの場合、水回りや空調、照明といった設備面には特に注意が必要です。トイレは男女で分かれているか、空調はオフィスごとに調整可能か、照明の明るさは十分かなど、実際にそこで働くことをイメージしながらチェックします。
空調や照明の追加や移設を行いたい場合は、事前にビルのオーナーや管理会社に相談しましょう。
レイアウト変更のしやすさ
オフィスに入居後、レイアウトを変更したい場合もあるでしょう。オフィスによっては内装の変更が難しい場合もあるため、レイアウト変更のしやすさもオフィスを選ぶ際の基準になります。スタートアップなどで従業員が増える可能性がある場合は特に注意が必要です。
オフィスにはどのようなタイプがある?
オフィスのタイプも、選び方を考えるうえで重要なポイントです。ここでは、目的に合ったオフィスのタイプを解説します。
初期費用を抑えるならレンタルや賃貸
まずはミニマムにオフィスを構えたいという人には、レンタルや賃貸という選択肢があります。
個人事業主ならSOHOやレンタルオフィス
オフィスは面積が広くなるほど初期費用が増えていく傾向にあるため、予算が限られている場合は、必要最低限の広さのオフィスを選ぶとよいでしょう。
レンタルオフィスなら、賃貸オフィスに比べて入居までのスケジュールも大幅に短縮できます。
ただし、SOHOやレンタルオフィスは、レイアウトなどの自由度が極端に狭まります。
従業員がいるなら一般的な賃貸オフィス
SOHOやレンタルオフィスは費用を抑えながらスピーディーに入居できるのがメリットですが、従業員がいる場合は、もう少し本格的なオフィスを構えたいと考えるのではないでしょうか。
従業員がいるなら一般的な賃貸オフィスがおすすめです。オフィスの環境が作業効率やモチベーションに影響するため、予算とオフィス環境のバランスを重視しましょう。
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中長期で支出を抑えるならオフィス購入がおすすめ
賃料はオフィス経費のうち大きな割合を占めるため、中長期的に支出を抑えたいなら、オフィスを購入することも視野に入れてみてください。
オフィスを購入するとローンの支払いがありますが、賃料がキャッシュアウトしていくだけの賃貸オフィスに比べて、中長期的に考えたときのメリットが大きいといえます。
ただし、オフィス購入の知識がない人が自分で物件を探すとリスクがともないます。プロが選んだオフィスを区分所有するという選択肢もあるので、詳しく解説します。
オフィス購入なら区分所有オフィスがおすすめ
ボルテックスが提供する区分所有オフィスは、プロの目線で選んだオフィスビルを一棟購入し、それをフロアごとに区分して販売するオフィス所有の形です。
東京都内で購入費用を抑えて事務所を保有できるだけでなく、流動性が高いので資産価値も高いのがメリットです。区分所有なら一棟ビルのようなデッドスペースも発生しづらいため、オフィスを有効活用することにもつながります。
区分所有オフィスについて、詳しくはこちらのページをご覧ください。
オフィス選びで失敗しないためには?
最後に、オフィス選びで失敗しないためのポイントをまとめました。
数年先の事業状況まで考慮する
オフィスを構えるには初期費用がかかります。また、移転の場合は引っ越しや粗大ごみの処理、新しいオフィス家具の購入など、まとまった費用が必要です。
「オフィス入居の1年後に手狭になって引っ越しを余儀なくされた」などの状況になると、費用ばかりが出ていくことになります。オフィス選びは、数年先の事業状況まで考慮したうえで行いましょう。オフィスを購入する際は、市場における流動性も意識して物件を選ぶことが大切です。
内部環境にこだわる
オフィスの空調や雰囲気といった内部環境は、従業員の働きやすさに直結します。暗いオフィスは従業員のモチベーションに悪影響を与えることもあるため、内見時に細かくチェックしましょう。
オフィスがビジネスに与える影響を理解する
オフィスは会社のイメージそのものです。オフィスを訪れた人は、ビルの外観や周辺環境、内部の雰囲気までを感じ取って総合的に企業の価値を判断しています。オフィスがビジネスに大きな影響を与えることもあると認識しておきましょう。
また、オフィス環境がよければ、取引先だけでなく求人にもよい効果が期待できます。就活生の9割がオフィス環境を重視するという調査結果もあり、優秀な人材の確保という意味でもオフィス選びは重要な意味を持ちます。
まとめ
オフィス選びで重視するポイントは企業によって異なるため、ほかの企業にとってよい条件が、自社にとってもよいとは限りません。オフィスを構える目的を明確にしたうえで、本記事の内容を参考に、選ぶ際の優先順位を付けていきましょう。