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経営者インタビュー#19
かっこ株式会社
代表取締役社長 CEO 岩井 裕之 様

目次

これまで弊社メールマガジンにて人気シリーズとして全15回にわたりお届けしておりました 『経営者インタビュー「未来へ繋ぐ、わたしの羅針盤」』を、メールマガジン読者の皆様からの反響を受けまして、Vコラムとして掲載をすることとなりました。
完全新作のインタビューはもちろん、過去にメールマガジンで配信をしたインタビューについても、ご承諾いただいたものについては、再編集してVコラムとして更新をしていく予定です!
今回は かっこ株式会社  代表取締役社長 CEO 岩井 裕之 様へのインタビューをお届けします。

インターネットが水道・電気・ガス同様に私たちの生活に欠かせないインフラとなった一方で、一部の「悪意を持った人々」によって、それまでにない新たな脅威がはびこる世界になったことも事実です。

2011年創業のかっこ株式会社は、ネット通販におけるオンライン決済時の不正注文検知サービスや、Webサイトへの不正アクセス検知サービスを中心に、誰もが安心して利用することができるインターネット社会を実現するための事業に取り組んでいます。

「企業の課題解決やチャレンジを支援する会社でありたい」と話す岩井社長に、これまでの成長の軌跡や今後の理想について語ってもらいました。

安全なインターネット社会の実現に
チャレンジを「する」「支える」企業でありたい

もともとはインターネット上の不正対策コンサルティングで事業展開していた岩井社長は、現在のサービスに行き着いたきっかけをこう説明します。

「絶えず発生する不正に対し、いちからシステムを構築しようとすると、不正データを蓄積・分析して、対策プログラムを開発するまでには、年単位の時間と多額の費用が必要です。その時間とコストを削減するため、SaaS(Software as a Service/インターネット経由で提供するソフトウェア)型の仕組みで対処することができないかと考えたのです」

創業から1年後の2012年、ネット通販におけるオンライン 決済時の不正注文を検知するサービス「O-PLUX(オープラックス) 」をリリースし事業の中枢に据えたことで一気に事業が拡大。その後、不正アクセスの検知システム「O-MOTION(オーモーション) 」、通販の後払い決済コンサルティングサービス、データサイエンスサービスなど、次々と派生した分野への進出を続け、ついには2020年12 月、東証マザーズへの上場を果たしました。

「競合他社は、海外の製品を日本向けに展開するスタイルが多いのですが、日本語のようなマルチバイトのデータを解析するには、私たちのように日本人スタッフによる自社開発に優位性がある。システムの精度やデータの学習効果の部分で、他社と大きな差別化が図れていると考えています」と、この業界で大きなポジションを築いた理由を自己分析しています。

「私たちが手がけるシステムは『不正利用を検知する』という、ある意味インターネットの裏側で動作するものですので、お客様にはその存在が実感しづらいかもしれません。

しかし誰もが直面しうるリスクに対し高い知見をもって立ち向かうことは、社会的に大きな意義のあること。インターネットを活用するすべての人たちにとって不可欠な『縁の下の力持ち』的な存在でありたいと思います」と、この事業の存在価値について語ってくれました。

置かれている現状と将来的なリスクを把握
ピンチをチャンスに変える

創業から上場まで、わずか10年足らずでたどり着いた。しかし順調な成長の裏で、大きなピンチも経験したと語ります。

「3度目の資金調達に成功した直後、必要となる経費が想定以上に大きく、このままでは資金が枯渇することが判明しました。ベンチャー企業にはありがちなことですが、売上の拡大と経費のバランスを見誤ったことが原因です。当時の私は事業の推進に集中するあまり、財務を任せっきりにしていました。結局、全社員に協力を呼びかけ、削れるところを削り、新たな資金調達に成功したことで乗り切りました」

「今でも夜中に『お金がない!』という夢を見て起きることがありますよ」と笑顔で語る岩井社長。この経験から学んだのは「置かれている現状と将来的なリスクを正確に把握することの大切さ」と言います。

「この失敗を通して、長く事業を継続するためには、資金の管理をはじめ、自分たちの現状をちゃんと把握することが重要だと痛感しました。ある意味、怖がりと思われるくらいに現状を見つめ、将来起こりうることの本質を掴むことで、それがリスクなのか、無視してもいいことなのかという判断を正確に下すことができます。もし現状分析をもとに未来を明確に描くことができれば、然るべきときに思いきったチャレンジをする準備もしやすくなるでしょう。その上で『よし、やれる!』と思ったときには一気にGOです」

「常に最悪の想定をすること。そこにはある程度の覚悟や恐れがともないますが、そのマインドセットにより、リスクもチャンスに変えることができる」と岩井社長は前を向きます。大きなピンチを乗り切り、そこから勝ち得た経営者としての矜持は、インターネットの世界にはびこるさまざまなリスクを冷静に分析し、その知見をもとにビジネスの成長と拡大につながるサービスを生み出してきた、かっこ株式会社の歩みそのものであるようです。

未来のゲームチェンジャーが
『まず、やってみよう』と思える社会に貢献

「未来のゲームチェンジャーの『まずやってみよう』をカタチに。これが、かっこ株式会社が創業以来、すべてのサービスを発展させ続けてきた原動力になっていると語る岩井社長。

「『企業理念』という仰々しいものだと、社員にとって“大きすぎて、“自分事”にならないように感じました。そこで『Cacco EP』という一言に創業の思いやこれから自分たちが目指すべき方向性を集約して社員と共有したのです」と、企業理念を持たない代わりに掲げたこのシンプルな言葉について説明します。

「私たちはSaaS型不正検知サービスという新たな事業をスタートさせ、また次の事業へと発展させることで、インターネットビジネスを支えてきました。それは自分たちにとっての大きなチャレンジでしたが、同時に『ビジネスを進めようとするチャレンジャーが一歩踏み出す後押しをしたい』という想いの表れでもありました。

これからも『Cacco EP』という合言葉のもと、未来のゲームチェンジャーとなる人や企業が『まず、やってみよう』と思える社会の実現に貢献していきたいと思っています」

さらに「一度聞いたら忘れられない」というインパクトのある社名にも「なるべくシンプルに」という意図が反映されています。

「社名を考える際に四人の創業メンバーで意思統一したのは、『自分たちの事業で日本を元気にしよう』という思いから、覚えてもらいやすい日本語にすることでした。創業の半年前から合宿を重ね、やっと出てきたのがこの社名です。

カッコの記号は、囲んだ言葉を強調する役割を果たしたり、顔文字にも使われ記号でありながらも感情が示せます。我々は、カッコの記号のように、お客様のビジネスの感情部分も含めて重要なことを最初から最後まで伴走して、事業を強くしていきたいという思いから、それを社名にしました。

上場を機に、さらに大きく飛躍するための力を得た、かっこ株式会社。今後は人事面での強化を推進し、事業の成長を目指しています。

「社員はもちろんインターン生に対しても、いろいろなチャンスを与えてトライしてもらえる環境をつくりたいと考えています。それが功を奏して、最近ではインターンから入社へとつながる私たちの『勝ちパターン』ともいえる採用方法も定着してきました。

今後はもっともっと事業の幅を広げ、そこにできたポストに対し積極的に若い人材を登用して、会社全体の活性化へつなげていきたいですね」

「私たちの成長が多くの人のチャレンジにつながり、低迷を続けてきた日本経済が活気づくことで、もっと豊かな未来を子供達に提供していきたい」と、岩井社長。

堅実に成長を遂げる今の姿が「自分たちの事業で日本を元気にしよう」という社名に込められた創業時の思いに近づきつつあることを噛み締めているかのようでした。

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