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ダイヤモンドの基礎知識Part2
ダイヤモンドの魅力のひとつ「永遠の輝き」について考える

Diamond Background - Beautiful Shiny Diamond in Brilliant Cut on Balck Background, Crystal Facet Background. Luxury Diamond Composition

目次

掘り出されたときは白っぽく、形もボコボコで、波間に打ち上げられたガラス片のような石のダイヤモンド。それが「世界でも最も価値のある宝石」に変身するには、職人たちによる加工と、それに演出される光の反射が大きな役割を果たします。今回は「永遠の輝き」と呼ばれるダイヤモンドの美しさを決定づける加工と光の関係について紹介していきます。

ダイヤモンドの価値を決定づけるカットと研磨

将来性のある若者を評するとき「ダイヤの原石」「磨けば光る」という表現が使われます。ダイヤモンドはこの原石をいかに最高の状態で光り輝かせるかが真髄となります。ダイヤモンドは原石の状態でも十分価値があるとされていますが、それを判断できるのはごく一部の職人だけ。ダイヤモンドは、カットをして研磨することで、本来の魅力を発揮できる姿となるため、このカットと研磨は非常に重要な工程といえます。

世界にはアントワープ(ベルギー)、テルアビブ(イスラエル)、ムンバイ(インド)といった有名なダイヤモンド研磨地がありますが、ダイヤモンドのカットに関しては、それぞれの地で歴史や考え方が異なります。古くからダイヤモンドの研磨地として栄えているアントワープでは、熟練の職人が大きい石を何日もかけて一人で仕上げる方式、新興のテルアビブではカット・研磨・仕上げといった工程に分けた流れ作業で均一に石を生産する方式が広く採用されています。

ダイヤモンドのさまざまな形状

ダイヤモンドといえば、上から見るとまん丸の「ラウンドブリリアントカット」が有名です。さまざまな形のダイヤモンドの中で、同じカラット(重さ)であれば「ラウンドブリリアントカット」が一番高い値段で取引されており、最も換金しやすい形であるため、資産防衛という観点からも一番適したカットと考えられています。

その他、上からみると楕円形の「オーバル」、小舟のような形の「マーキス」、名前どおりのハートの形の「ハートシェイプ」、上から見ると長方形の「エメラルドカット」、洋梨のような形の「ペアシェイプ」、涙のような形の「ティアドロップ」などがあります。

「きらめき」を引き立たせるカット

ダイヤモンドの輝きは3つの要素でできています。「明るさ」「七色の光」「きらめき」です。特にポイントになる「きらめき」ですが、17世紀末のベニスで現在のブリリアントカットの原型が考案されてから一気に進化を遂げたとされています。そして1919年、マルセル・トルコフスキーによりダイヤモンドの光学的特性に基づいたブリリアントカットのプロポーションが提示され、ダイヤモンドは、人類に不動の「きらめき」を放つこととなります。

この「きらめき」の本質は、光です。ダイヤモンドの中に光が入り込むと、ファセットと呼ばれるダイヤモンドの内側にある58個の面に反射し、その光が増幅されて外に飛び出します。その光には、ブライトネスとよばれる白色の光と、ファイヤーと呼ばれる虹色のスペクトルカラーにわかれて飛び出してくる2種類があります。この白と虹色の2つのカラーが織りなす光が、我々の目を魅了するのです。

この光の反射を邪魔するのは、ダイヤモンドの中にある傷や内包物。肉眼では傷や内包物が見えないVS以上のクラリティ(透明度)のダイヤモンドは、反射してくる光がそのまま私たちの目にダイレクトに入ってきます。

VS以上のクラリティで「きらめき」を保つための指輪を作るには、爪留めの爪の部分をできるだけ小さくしてダイヤモンドを浮き立たせるのがポイントです。また指輪となると、台にする素材を決めなければなりません。プラチナにするかゴールドにするか、基本的にはこの2つの選択肢となりますが、ダイヤモンドの白く透明に輝く光を生かすには、ゴールドの指輪だと金色に影響されて黄色く見えてしまうという理由から、一般的にはプラチナが推奨されます。

ただ実際にはブリリアントカットは上から入る光を反射させる構造であり、下から光を取り込まないので、ゴールドを台にしても金色が浮き上がって見えることはありません。一方長方形のエメラルドカットは、下の色まで浮き上がってくるので金は使いにくい。美しく光を反射させるブリリアントカットが資産性としても高い評価を受ける理由がここにあります。

「ダイヤモンドは永遠の輝き」の意味

ここまでダイヤモンドの美しさを決定づける、「きらめき」を生み出す要素について説明してきました。「ダイヤモンドは永遠の輝き」という誰もが知るキャッチコピーですが、ダイヤモンドの採鉱・流通・加工・卸売で世界のダイヤモンド市場をリードするデビアス社が作ったこのフレーズは、「ダイヤモンドは売ったり買ったりするものではなく、永遠に持ち続けるもの」という考え方を見事に世界に浸透させ、20世紀の人類のダイヤモンドに対するイメージを決定づけました。

だからといって価格が急激に上下することはなく、ダイヤモンドは継続的に高い価値を保ち続ける唯一無二のものとして存在し続けています。何億年もの昔から存在し、これからも存在し続けていくであろうと考えると、ダイヤモンドの価値は今後も揺るがないものと考えられます。そういった意味では「ダイヤモンドは永遠の輝き」というキャッチコピーは、作られた当時の思惑とは別の意味で、今でも生き続けるよくできた表現といえます。

記事監修:Shinwa Auction株式会社

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